すでに各所でお知らせが出ておりますが、拙著『法と強制:「天使の社会」か、自然的正当化か』が2月に勁草書房より出版されます。
内容としては博士論文をもとにしたものなのでどうしても硬いところは残りますが、強制という切り口でみた法(「法の武器庫にあるのは強制だけなのか?*」「法は結局強制の問題なのか?」…)にご関心をお持ちの方だけでなく、「いやまてそもそも強制てなんぞや」という方にもお手にとっていただけたら嬉しいです。
問題意識については先日投稿したWeb記事「法の強制性:デジタル社会は法の強制を消し去るか?」と地続きになっていますのでそちらもどうぞ。**
* 「法の武器庫」:Frederick SchauerのThe Force of Law (Harvard UP, 2015)の第9章 “Coercion’s Arsenal”を参考にした表現で、若手哲学フォーラムでの研究報告で使った。同じワークショップの報告者のみなさまの手でXに残していただいたり、ブログ記事に使われたりして、一部でミーム化している。今回の本でもちゃんと索引に入れた。
** 細かいことを言うと、法学館憲法研究所さんに載せていただいたWeb記事の方は、博士論文を出した後に気づいたことや、今まで何となく感じていたが現在教員として所属している一橋大学大学院法学研究科ビジネスロー専攻(社会人大学院。千代田区一ツ橋にある)に着任してようやく言語化できたことを、博論の話題の延長線上で書いたものになっています。なのでこのWeb記事は、今回出版する書籍(博士論文)のミニチュア版というよりは、後日譚という性質を持っているところが大きいです。
所感ほか後で色々足します。初めて学術出版をするに際しての感想反省もある。